のんびり

雑記ブログです。日記、お出かけ、絵本、子育て、USJ、テレビ、家事、など。好きなことを好きなように書いています。

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林明子さんの「こんとあき」を読むと鳥取砂丘に行きたくなる、駅弁も食べたくなる…。

こんにちは!

 

今日は、林明子さんの絵本の中で2番目に大好きな「こんとあき」のことを書きますね。 こちらも有名な一冊ですね。

ちなみに前回は1番大好きな「はじめてのおつかい」の絵本のことを書きました。

絵本「はじめてのおつかい」筒井頼子さく 林明子え - のんびり

 

で、今回はこの一冊。

 

 「こんとあき」林明子さく

前置き

 「こんとあき」は、自分の子どもができてから初めて読んだんです。

ね、表紙もね、いいですよね。どんな物語かなと想像をかきたててくれます。

なんだろうな、女の子の立ち方とかもいいんですよね。林明子さんは動作や立ち姿1つ1つに、年齢や心情を表せる絵本作家さんの1人ですよね。

 

2番目と書きましたが、それは自分が子どもの頃読んだかどうかの差が大きくて、「こんとあき」も自分が小さい時に読んでいたら、どっちが1番だったか分からないなぁと思います。

この絵本は、お話も絵も両方とも林明子さんがかかれているんですよね。そういう意味で林明子さんにとっても特別な絵本だと、インタビューで言われていたのを読んだことがあります。

 

冒頭 

 こんは、あかちゃんを まっていました。

 こんは、おばあちゃんに あかちゃんのおもりを

たのまれて、さきゅうまちから きたのです。

“こん”はきつねのぬいぐるみなんです。

空っぽのベビーベッドを前にして、こんは退屈そうに座っているんです。

ここから物語は始まります。

まだ赤ちゃんがいないので少し寂しい絵なんですが、色がねぇ、全体的にふわっと優しいんですよねぇ。

 

次のページ 

ページをめくれば、さっきの絵と同じ構図で、ベビーベッドには赤ちゃんがいるんです。窓には、プレゼントやファーストシューズ、赤ちゃんのおもちゃが飾られています。絵からは華やかな光を感じます。

こんもね、さっきまでうなだれていたのに、口を開けて笑っているんです。こんは思います。

「ああ、あかちゃんだ! あかちゃんて、こんなに ちっちゃくて、こんなに かわいいなんて、しらなかったな」 

 

これは、自分が初めて、生まれたての赤ちゃんを見た時の感想と同じです。

“なんて小さくて、はかなくて、頼りなげで、可愛くて…。

自分がなんとかして守らなくっちゃ…。

そうか、赤ちゃんは誰かに守ってもらわないと生きていけないから、こんなに可愛いくて、はかなげなんだな。”

 

そう思ったことを思い起こさせる、こんのセリフなんですよね、私にとっては。 

 

あきの成長とこん 

赤ちゃんの名前が「あき」です。

あきが成長する過程が4つの絵で描かれています。これまた秀逸。

動きがねぇ、まさに我が子もこんな動きをしていたなぁと、親なら誰もが思うんじゃないでしょうか。

 

うちは、2才位の長女が「あき」と同じように、ラスカルのぬいぐるみのしっぽを持って歩いていました。大人からは少々乱暴に見えますが、いつでも一緒、の愛情表現なんですね。 

 絵からは、いつもこんがあきに寄り添って、優しく遊んであげている様子がうかがえます。

 

でもある時、こんの腕がほころびてしまうんです。

それで2人で、おばあちゃんのいる砂丘まちまで、旅に出るんですね。

 

駅弁

このままでは、ずーっと1ページずつ説明してしまいそうなので、あとは印象に残った場面だけを書きますね。

 

まず駅弁。

長旅なもんで、電車が数分とまった時に、こんが駅弁を買いに行ってくれます。

でも、電車が動き出してもこんが帰ってこないから、あきは泣いてしまいます。

この時の絵、前のおじさんとかちょっと怖いんです。 

子供の頃感じた、世間の人の冷たい感じを思い起こさせます。

 

でも車掌さんが優しく教えてくれるんです。

「きつねくんなら、むこうのドアのところで みかけましたよ」って。 

こん、しっぽをドアに挟まれていたんですよね。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ。おべんとう、まだ あったかいよ」

こんの「大丈夫、大丈夫」というセリフは、旅の最後まで出てきます。

これがせつないんだよなぁ、もう!

こんの母性ハンパないよ。

結局、ドアの近くで2人で駅弁を食べるんですね。

 

お弁当がね、ページのはしっこに載っているんですが、素朴で美味しそうなんです。あったかさや、包み紙の匂いも想像できてしまうんです。

そんな訳でこの絵本を読むと、私はすごーく駅弁を食べたい気分になるのです。旅にも出たくなるのです。

 

世間の冷たさと優しさ

さっきの怖そうなおじさんと対照的に、車掌さんは、こんのしっぽに包帯を巻いてくれます。つぎの駅でドアが開いた後にね。

この時の心配そうなあきの様子を見ると、ギュッとしてあげたくなる…。

 

鳥取砂丘 

おばあちゃんの住む砂丘まちが鳥取砂丘だとはどこにも書いてないんですが、電車から海が見えることと、私の住む場所から身近なのは鳥取砂丘なもんで、この絵本を読むといつも“鳥取砂丘に行ってみたい…!”という想いにかられます。

私も子ども達も砂丘をまだ見たことがないので、いつかは絶対行きたい場所ですね。

「ちょっとだけ、さきゅうに いってみても いい?」

あきが ききました。

「うん、すなに、ちょっと あしあと つけるだけなら」

このセリフ大好き!

すなに、ちょっと あしあと つけるだけなら。

あぁ、なんかいいじゃないですか、どこか寂し気で文学的じゃないですか。

私も砂丘の前で子供達にこのセリフ言ってみよう。

 

サンタさん

ところで、砂丘駅についたページにはこっそりサンタさんが登場しています。探してみて下さいね。

(*^-^*)

 

最後は… 

この後はねぇ、クライマックスなので書くのはやめておきましょう。

でも最後はおばあちゃんにも会えるし、こんの腕もなおしてもらえます。

 

私はおばあちゃんが、こんの腕を縫いなおしている場面のあきの絵も大好きです

 

 あきは、座っているおばあちゃんに寄り掛かるように立って、心配そうにこんを見ているんです。そっと、こんの頭を手で支えています。

こういうしぐさ、子供は本当によくします!

大人が何か作ったりなおしたりしている時、子供はもたれるように近くに立って見つめます。その時の頼られ感、愛しさったらありません!

ちょっともたれ過ぎて重かったりしますけどね。

 

幼稚園で「こんとあき」を読んだ時 

少し寂しいというか、つらい場面もあるし、幼稚園の絵本当番でこれを読むかどうかはちょっと迷いました。

文句なしにいい絵本なのですが、私はどちらかというと、園児の皆には楽しい絵本を読んであげるのが好きだったので。

 

でも子供たちが物語の中にどんどん入っていく空気感が、子供ってすごいな~と感じました。

お話を知っている子も多いのに、クライマックスの場面は空気がはりつめてシーンとして、皆の緊張や悲しさ、心配が伝わってくるんです。

 

そして最後、子供達は本当にホッとした表情をするんです。お部屋の空気も

“あー、よかった~”

感でいっぱいになりました。子供達の素直な反応にちょっと感動しましたね。 

 

補足

あとは我が家が鳥取旅行に行くだけですね。

行ったら又ブログに書きたいです。

(^-^)

 

以上、「こんとあき」を読むと鳥取砂丘に行きたくなる、駅弁も食べたくなる、という話…でした!

 

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